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トヨタの行方

米国リコール問題でトヨタが揺らいでいます。
私は、これは間違いなく米国の陰謀と考えています。
そして、恐らくトヨタは危機的な状況に陥ると思います。

ただし、米国だけが悪いのではなく、トヨタ自身にも根深い問題があったと考えています。それは、トヨタのこれまでの成長戦略にあるような気がします。
それについて触れてみたいと思います。

私は、トヨタの財務諸表を20年以上見てきました。
20年前のトヨタは、もちろん、売上、利益とも日本のトップ企業ではありましたが、NTTとほぼ並ぶ程度でダントツではありませんでした。
世界的には、ビッグ3の後塵を拝し、世界トップ50企業に入るか入らないかのレベルだったと思います。

それでも当時の財務体質は、世界的にも超優良企業でした。
現預金を約2兆円保有し、銀行からの借入金はつきあい程度で、中堅の地方銀行に匹敵する資金力を誇り、「トヨタ銀行」とも言われていました。
そして、終身雇用を守り、日本の誇りでした。
当時のトヨタは、海外進出はしていたものの、まだ国内での自動車販売が海外よりも多い状態でした。

ところが、日本は少子高齢化により将来の販売台数が頭打ちになることが分かっていたので、トヨタは積極的に北米、ヨーロッパをはじめ海外進出を強化していきました。
そして、海外進出する過程では、欧米流資本主義に移行せざるを得ず、欧米流の株主利益最大化を目標とした経営に切り替えました。

この戦略が功を奏し、2007年には名実ともに世界一の自動車販売台数を誇る会社となり、売上、利益でも世界一となりました。
株価も1989年のバブル時の最高値を超える株価を維持している数少ない大企業の一つです。

しかし、ここに盲点があったのでないでしょうか。
財務体質を良く見ると、20年前から大幅に悪化しているのに驚きます。
この点については、アナリストと言われる人たちはトヨタに遠慮してかあまり言及しません。

2008年の決算書を見ると、現預金は2兆円近くありますが、短期(1年以内の返済)の借入債務が約6兆円、支払手形などの債務を含めると約10兆円と莫大な金額に膨らんでいます。
売上は20年前の2倍強、利益は4倍以上になっていますが、この間の海外進出に伴う投資などで財務体質は、かつての超優良企業から中の下くらいの企業になり下がっています
また、請負派遣の採用で正社員を減らして終身雇用が崩れ出したのもこの時期です。

もう少し実感しやすくするために、トヨタのサイズを1万分の1にして中小企業と比較してみます。

・従業員数 32人
・売上   26億円
・経常利益 2.4億円
・現預金   1.8億円
・短期債務 10億円


これはまさしく、現在苦しんでいる日本の典型的な中小企業の姿です。
トヨタはすでに優良企業ではなかったのです。
規模が大きいために実態が見えにくかっただけなのです。
リーマンショック以前からトヨタは危険を伴っていたのです。

私はこの規模よりも少し大きい中小企業の財務責任者をしていたことがありますが、現預金1.8億円で、毎月の返済約0.8億円(10億円の1/12)だと、残りの現預金1億円と売上回収資金で、家賃や人件費や広告宣伝費などの経費を賄うわけですが、資金繰りは自転車操業状態です。
常に計画どおりに自動車が売れないと、資金がショートして黒字倒産になってしまいます。

私は、この財務体質ならば常に3億円、できれば5億円以上(トヨタに換算すると3兆円、できれば5兆円以上)の現預金が必要だと思います。
今のままでは全く余裕がありません。

トヨタはこの20年間で世界一の自動車企業になりましたが、裏では無理な投資をし、それをほとんど借金で賄っていたわけです。
もっと率直に言うと借金して利益を上げていたわけです。

そこに2008年9月のリーマンショックが直撃し、その後半年間は自動車生産を半減近くに落とさざるを得なくなったのです。
おそらく、トヨタの財務責任者は青ざめていたでしょう。

私は昨年初め頃から、トヨタはいつ破綻してもおかしくないと思っていましたし、周辺にもその旨を話していました。
とりあえず、景気対策のエコ減税でなんとか息を吹き返しましたが、一時的なもので安泰ではありません。

そして、米国ではクライスラー、GMが破綻しました。
これを見て、米国政府は、米国での販売台数が一位になったトヨタにGMを救済させようと考えていたはずです。
ところが、トヨタは、自社が大変な状況でGMの負債まで背負わせられたら共倒れになると考えたかどうかは分かりませんが、速やかにGMとの合弁会社を解消しました。
米国政府の思惑に先駆けて先手を打った訳です。

今回の米国の執拗なリコール問題追及は、このトヨタの対応に端を発していると思います。

米国で利益を上げるトヨタのあおりで、クライスラー、GMが苦境に陥ったことは明白です。
トヨタは、米国での販売に重心を置いた以上、何らかの形で米国政府の要求を受け入れるべきだったのかもしれません。
例えば、日本と米国の2本社制にして、米国ではGMを救済合併するとか。

私は、米国政府は、トヨタを徹底的にたたき、GMと合併させる方向に持って行くのでなないかと考えています。その時は、トヨタの米国事業は実質米国のものになってしまうでしょう。
それが狙いなのではないか?

トヨタ問題は、米国輸出に頼りすぎた日本企業にとって他人事ではありません。
米国との関係は普天間基地の移転でもギクシャクしており、今後の米国の出方次第では、日本経済がパニックに陥る可能性があります。
それが資本主義終焉の幕開けにならなければいいのですが。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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コメント

非公開コメント

No title

つぎは、どの日本企業が狙われるか注目ですね。

しかし最近の地震は、ハープの影響なのでしょうか・・・。

地震の影響で地球の軸がずれたとの、記事をネットで見ましたが

何か裏がありそうで怖いです。

Re: No title

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